原酒造 和醸蔵と酒彩館

こだわりぬいた「米」が特徴の蔵「原酒造」

創業文化11(1814)年。

米山、黒姫、八石の刈羽三山と、荒々しくも雄大な日本海に囲まれた柏崎に蔵を構えます。

柏崎市は新潟県の海沿いのほぼ真ん中に位置し、冬には日本海からの吹き荒れる風の影響で、山々には雪が天上より振り落ちるのではなく、山裾より這い上がるように降り積もります。

日本海に面し、古くから海運の町、北国街道の宿場町としても栄えてきました。豊かな自然と、高い文化水準をもった土地で酒の味も自然と磨かれていき、創業から今日までの200年、人々に愛されてきた酒蔵です。

長い冬を終え、春になると名峰米山に積っていた雪も溶け、雪解け水となり、年月をかけて山にしみこみ、そうして湧き水となります。

その水で育てた米と、清水で酒を造り上げるのです。

雪の和醸蔵
酒米の収穫

原酒造という蔵を語る際に欠かせないことは「米」です。

日本酒は米と水、このたった2つの原料のみでできあがります。

シンプルなだけに造り上げる作業には繊細で細密な技術を必要とし、何より、原料である米と水は品質の高さを求められます。。

蔵では農研機構中央農業総合研究センター北陸研究センターとの共同研究で酒造りに適した米、酒造好適米新品種「越神楽」を新たに開発し、自家栽培で実った米を酒造りに使用しています。

そうして地元柏崎の水とこだわりぬいた米でできあがった酒は、酒どころ新潟銘酒の中でも、確かな味と品質を誇ります。

全国新酒鑑評会にて金賞を数回受賞、関東信越国税局酒類鑑評会主席第一位を受賞、また過去には日中国交回復の乾杯酒として使用されるなど多くの場所にて評価されてきました。

また、現在でも全日空(ANA)国際線機内食にも採用されるなど、多岐にわたって活躍しています。

雪の和醸蔵
酒米の収穫

当店がおすすめするのは「銀の翼シリーズ」。このシリーズは一般にはあまり流出しない、地元柏崎でも特約店のみの販売となっている商品です。

販売数は少なく、全生産の4%のみです。蔵が特に力をいれ、特別な酒として自信をもっておすすめする銀の翼シリーズは、その高品質な味わいを追求した結果、普通種などのクラスはできあがらず、特別本醸造のクラスからの販売となっています。

その味は端的に表すと、淡麗辛口として知られる新潟の酒の中でも、日本酒度の表示から非常に辛口です。

けれど、柏崎の水は軟水であることから、口に含むと辛く感じず、スッキリとした味が広がります。

料理を邪魔せず、その口当たりから食を進ませ、より楽しめるお酒です。