
自社米シリーズ「Domaine Aoi」2作目
2025年より、稲作責任者の青木魁人による葵酒造の米づくりが始まり、まだまだ規模は小さいですが、自分たちの手でお米を育てられる喜びを感じることができた、とても有意義な一期目の稲作となりました。信濃川西岸の圃場にて育てた五百万石。三重から長岡へ移り、初めての米づくり。昼夜を問わず足を運び水の管理をすることで、力強いお米に育ちました。
葵酒造では、ワインでいうところの自社栽培の原料を用いる「ドメーヌスタイル」と、農家の方々からお米を買わせていただく、いわゆる「メゾンスタイル」の両方で酒造りを行っています。自ら育てたお米の個性を最大限活かして、葵酒造にしか生み出せない味わいを醸すブランドとしての「DomaineAoi」の展開が、ついにスタートします。
初年度の取り組みは「山卸速醸」。長岡で育てた五百万石の個性を、酒づくりからもう一段引き出すことを目指し、酛づくりの際に米をすりつぶす「山卸」を行いました。人の手を用いる工程を加えることで微生物を招き入れ、速醸にはない味わいの奥行きを探っています。
仕上がった酒には、「Domaine Aoi 長岡」とも通ずる梨や柑橘を思わせる風味、透明感とミネラルを感じながら、米由来の旨みやほろ苦さ、穀物としての滋味がより立体的に表れました。


- 商品名:Domaine Aoi Untitled 01, 2025BY(2026年発売)
- 容量:720ml 価格:13,200円(税込)
- 原料米・酵母:長岡市産 自社栽培 五百万石・K601
- 火入れ有無:火入れ有
- アルコール度数:13度
<保管方法>要冷蔵
<提供温度>9〜12℃
<グラス>小ぶりの白ワイングラスで
ソムリエ太田賢一氏によるテイスティングコメント

太田賢一氏
- 株式会社Somm-rize ソムライズ代表取締役社長
- ワインスクール「レコール・デュ・ヴァン」講師
- シャンパーニュオフィシャルブランドアンバサダー
- ソムリエ・パートナーシップ(ミシュラン3星フレンチ、他)
- ホスピタリティー・アドバイザー:レストラン、ショップ計4社
年間10カ国を旅する。味覚とコミュニケーションのスペシャリスト
香り
香り立ちは明確で、発酵由来の躍動感が前に出る。青りんご、和梨、酢橘の皮に、青いバナナや洋梨の皮を思わせる揮発的なニュアンスが重なり、立ち上がりに独特の勢いを与えている。奥には、炊きたての米、蒸した穀物、砕いた白い石のような素朴なミネラル感があり、米そのものの存在感がよりはっきりと感じられる。香りは清澄でありながらも、どこか土着的で骨太な印象。
味わい
五百万石らしい軽快さを残しながらも、米の外層に由来する苦味、アミノ酸由来の旨み、そして塩味を伴うミネラル感がより明確に表れる。酸は穏やかに全体を支え、酒質に骨格を与える。前半は清らかに入り、中盤からは穀物の旨みとほろ苦さが層を成し、後半にはわずかに野性味を帯びた発酵感が余韻に残る。透明感だけではなく、滋味と素朴さが、より立体的に表現されている。
合わせたいお料理
炭火で焼いた鶏肉、塩焼きの青魚、焼き茄子、きのこの酒蒸し、根菜の炊き合わせ、味噌を軽く効かせた料理など。おろし生姜、柚子胡椒、山椒、焦がし醤油のような香りのアクセントとも相性がよい。料理の香ばしさ、苦味、旨みを受け止めながら、食卓全体に奥行きを与える酒。過度に濃い味付けではなく、火入れ、発酵調味料、塩味、香味野菜を巧みに使った料理と合わせることで、米の力強さと発酵のニュアンスが美しく引き出される。素朴でありながら、どこか芯のある料理に寄り添うことで、この酒の個性がより鮮明に表れる。
飲み方
9~12℃。中ぶりの白ワイン用グラス。しっかりとボウルの膨らみのある形状が理想。低めの温度では、酸とミネラル感、ほろ苦さの輪郭が引き締まり、シャープな印象が際立つ。少し温度が上がると、米由来の旨み、穀物感、発酵由来の複雑さがゆっくりと開き、より奥行きのある表情を見せる。開栓直後よりも、少し空気に触れた後の方が味わいのまとまりが増す。
